出羽三山

LAST UPDATED: 2001/09/01





月山、湯殿山、羽黒山の3つを、出羽三山と呼びます。古くから
修験道で知られた山で、今も当時の雰囲気を色濃く残しています。



■羽黒山

 最も交通の便がよく、冬場は雪に閉ざされる月山神社、湯殿山神社を併せた
「三神合祭殿」が山頂にあります。これ、大きな社殿を3つに区切って
あるのですが、それと気付かず、1つだけにお参りしてしまいました。
中央は月山神社。羽黒山にあるのに、中央は羽黒山神社ではなく月山だ
というのが、象徴的だなあと思いました。             
神社そのものは車でも行けるのですが、有名な五重の塔や巨杉の参道は、
下から歩きます。1時間程度かな。10分ほどのところにある塔だけ往復して、
車で山頂へ上がる人が多いようです。かなりきつい坂道ですからね(^^;) 
二の坂を上がりきったところ(ここで約半分)に茶店があり、ここでお茶と
お餅を頂きながら眼下の平野を眺めるのがなかなか風流です。



羽黒山参道途中の五重の塔


■湯殿山

 冬場は雪に閉ざされ、除雪されるのがゴールデンウィーク。でもまだ雪の
回廊になっています。有料道路を巨大な鳥居のところまで行き、そこからは
専用の参拝バスでしか行けません。(ピストン輸送で\100) ここから先は
聖地で、特にご神体は撮影禁止です。かつては口外すら禁止だったそうで、
松尾芭蕉も「語られぬ 湯殿に濡らす 袂かな」と詠んでいます。今は解禁
されてるので言ってしまえば、ご神体は3mくらいの高さの巨大な岩で、
温泉が湧き出しています。                      
入り口でお祓いを受け、紙の人形(ヒトガタ)に穢れを移して流し、裸足の
ままでないと聖地内には入れません。5月上旬はまわりはまだ雪の壁だった
ので、寒かったのなんの(-_-;) そして岩の前で参拝した後、岩に登るの
でした。温泉が流れているため温かくて、ちょっと一息。裸足じゃないと
すべって危ないと思われるので、このへんうまくできてるなあと思いました。
その奥の岩屋にも、破魔矢(?)やヒトガタを納めるのですが、これがイチイチ
金とられるんですよね(^^;) ただ、それくらいしてもいいか、と思えました。
他ではちょっとあの雰囲気は経験できないと思います。



湯殿山大鳥居。ここで参拝バスに乗り換えます



■月山 (2001/08追加)

羽黒山の方から、夏場は8合目までバスがあり、2時間半ほどで登山できます。
山頂に神社があるのですが、天候不順でたどり着けませんでした。リベンジするぞ。
8合目に弥陀ヶ原と呼ばれる湿原地帯があり、ここを含め高山植物のお花畑です。 
弥陀ヶ原だけなら1時間ほどで散策できます(木道はすべりますが、スニーカーでも可。
傾斜なし)。バス停から徒歩5分のところに中社があり、山頂まで行かなくても  
ここで朱印が頂けます。なお、ゴールデンウィーク以降夏スキーが可能です。   
9月中旬〜末には登山不可能となるくらい、雪深い山ですね。         

 
左が霧に霞む中社、右が弥陀ヶ原の池塘です。




羽黒山参道




10年ほど前に初めて東北へ来た時、確か山寺(立石寺:山形県)あたりの
列車で乗り合わせた地元の方に、「どこがお薦めですか」と聞いたところ
「出羽三山、特に湯殿」とおっしゃったのが、今回の旅のきっかけになり
ます。1回行かないと、と思っていたので。             
ちらばっている上に交通の便がイマイチなので、車でなければ1日で全部
まわるのは難しいと思います。(月山登山を入れたら絶対無理ですね(^^;)) 
ただ、普通は交通の便の良い羽黒山だけ行く人が多いものですし、
それでも十分雰囲気は味わえるとは思います。         




TOPに戻る  旅人の賦表紙へ